椿灰と平泉寺大日堂

新年あけましておめでとうございます。

・・・1月も半ばを過ぎてしまいましたが、今年も瓶屋は独自路線を進んでおります。
この時期、例年通り瓶屋は「冬籠り」
「冬籠り」とは工房に籠って仕事をしておりますが、店舗の方は暖房を点けておりません。
御来店の際は、是非、御越しになる前に御電話下さい。
暖房を点けてお待ちしております!

で、ここ最近の瓶屋は?と言いますと、

普通は夏にする仕事を、何故かこの時期に行いました。
夏の仕事のひとつ「椿灰づくり」です。

椿灰とは、茶道の炉の灰や陶芸の釉薬にも使われますが、当店では当然「媒染剤」として使用します。
日本茜や紫根で染める際には必須の品です。

何故この時期かと言いますと、当店の二軒隣には「平泉寺」という天台宗のお寺があるのですが、以前も椿の剪定した枝を分けて頂いたのですが、住職様がその事を覚えていて下さって「椿の枝をたくさん剪定したから必要ならどうぞ~」とお声掛け頂きまして、さっそく平泉寺の境内へ。

本来であれば、「夏の葉が一層艶やかな季節が良い」とはされていますが頂いたのは1月19日。ですが十分!量でカバー出来そうな量です。
おいおい、ちょっと過積載なんじゃないの??と思われるかもしれませんが、実は平泉寺の境内から当店まで公道を通らずに移動が可能です。

頂いた枝葉は乾燥させてしまうと成分が抜けてしまうので、生の状態で早速燃やします。
生の枝葉は当然なかなか燃えません。燃えても気を抜けばすぐ消えてしまいますし、狼煙の如く煙が出ます。

朝の8時から燃やし、午後2時頃には燃やす作業が終わりましたが、夜8時でも灰の中には・・・まだまだ火の粉が。

本日、燃焼が終わって灰になった物をフルイに掛けて完成です。

軽トラック満載の枝葉は約1.5Kgになりました。多いと思います?少ないと思います?

と、こんな文章を書いている間にも、雪がどんどん降ってきております。
昨日にこんな雪が降られたら、椿灰作りは確実に失敗でした。これも平泉寺大日堂の御加護のおかげでしょうか。

と、いう事で、

1月28日は、平泉寺大日堂の「初護摩供養」が執り行われます。
時間は朝8時からですが、日曜日という事もあり混雑もよそうされますので、御堂の中で御祈祷に参加されたい方は是非お早めに。

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