大地の色

つい先日の作業ですが、この時期の作業の日本茜の染めです。

贅沢に三年物の日本茜を約3㎏使い、スカーフやショールを染めました。

透明感のある橙色だった日本茜の根も丹念に土を落とし半乾燥させ水洗いを行います。
土の雑味は落とさなければなりませんが、あまりゴシゴシ洗って肝心の色素を落とし過ぎない頃合いが肝です。

日本茜を染める時に、必ず話のタネになるのが、「延喜式」
平安時代中期に編纂された 三代格式の一つ 。染めの技法を書いた書物では無く、材料の分量しか記載がありません。

茜大卅斤 米五升 灰二石 薪三百六十斤

灰と薪が別にあるから、薪は煮る為の薪、灰は椿灰、そして一番問題なのが「米」
諸先輩方が「米と一緒に煮ると雑味が抜ける?」「炊いた米?」「生米?」「粥にして・・?」「お酢にして・・・」と色々な説がありますが、瓶屋としての答えは・・・・色々と試して一つの結論には至りましたが、まだまだ今後も色々と試したいと思います。

媒染剤はもちろん椿灰の灰汁を使用しました。

媒染前と媒染後の色の違いが面白いです。
一般的に媒染剤でミョウバン( 硫酸カリウムアルミニウム)が使われる事が多いですが、ミョウバンは酸性で当然「灰汁」ですのでphは逆のアルカリ性。
どちらが正しいという事はありませんが、瓶屋の好きな色はやはり椿灰で媒染した色です。

写真は「二色染スカーフ 日本茜×ゲンノショウコ 約160㎝×80㎝ 14500円(税別)

とても良い色に染まりましたが、商品になるのは一年寝かせてから。
乞う御期待♪

投稿者プロフィール

瓶屋の息子草木染工房 瓶屋 店長

前の記事

柳と日本茜