紅餅と烏梅

雨が降ったり止んだりの天気ですが、本日は早朝から晴れ紅花摘みへ

予想していた量より収穫量が多く、予想より一時間多く時間が掛かってしまいました。

染料畑は紫陽花が満開。千歳山は靄が掛かり山頂は見えませんでした。
紅花は花弁に多くの水を含んでいましたが、暑くも無く摘みやすい天気。

当店で栽培している紅花は「最上紅花」という品種で、最近では棘無しの品種もありますが、しっかりとした棘のある品種。
早朝は朝露で棘が幾分柔らかく摘みやすいのですが、7時半を過ぎたあたりから棘が固くなり容赦なく手に刺さります。棘の無い品種は見た目こそ紅花に見えますが、染料としては不適合な品種なので当店ではやっぱり最上紅花。

さて、一昨日仕込んだ紅餅はと言いますと、「荒振り」「中振り」「揚振り」(※水洗い)の工程を経て「花寝せ」の工程です。

花が咲き満開後に収穫し花弁をそのまま乾燥させる「乱花」と呼ばれる状態で染めに使われる方もいらっしゃいますが、当店では昔ながらの「紅餅」

収穫したばかりの花弁は殆どが黄色い状態ですが、「花寝せ」の工程によって「紅」になっていない部分も「紅色」に変化します。花弁は摘んで一纏めにした状態でも中心部分から発熱し手で触って発熱していると感じる程度ですから40度前後まで温度が上がっていると思います。厳密には「発酵」とは違う状態の様ですが、「花寝せ」の工程で「紅色」になっていない前駆体の状態の物も発色・・・・するのかな? ざるの中の布巾に包まれた写真の一枚目が仕込みから一日目の写真、二枚目が本日(二日目)となります。撹拌後の写真を撮り忘れましたが、表面は均一に紅色になりましたが、内部はまだ4割程度黄色い部分があり、次の工程に進むのは明日以降でしょう。

そして本日のもう一つの作業が「烏梅」作り。
奈良県の月ヶ瀬村が本場らしいのですが、残念ながら行った事がありません。6年程前に月ヶ瀬村産の烏梅を数粒頂く事が出来、本やWebで調べた作り方を当店風にアレンジした我流です。
木から落ちた梅、落ちる寸前の熟した梅に竈の煤をまぶして燻製にするのですが、我が家には竈が無いため、暖炉のあるお宅の煙突から頂いてきた煤を使用します。
燻製にする方法も、月ヶ瀬村では地面に大きな穴を掘り、その上に櫓を組んで燻製にするようですが、そこまでする余裕がないので、知り合いの金工作家の牧野広大さんに作って頂いたオリジナルの大型燻製器をつかいます。
どんな燻製器か・・・・気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、当店の企業秘密です(;^_^A

さてさて、ダラダラと長文になってしまい、最後まで読んでくださる方が何人か居てくれれば嬉しいな~などと思いながら、薪の確認に行かねば・・・・

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