紅餅と烏梅 其の弐

雨が降ったり止んだり・・・・。
収穫した紅花は三回に分けて作業し、最後の回の紅花が「花寝せ」の状態となりました。
最初の二回は無事に乾燥まで終了しました。

今年は、どこの紅花畑も良く咲いた様で、実を言いますと、もう一回二回は収穫出来たのでは?といった状態で収穫を終了しました。さすがに体がもちません(^^;

仕込んだ紅餅は、なかなか天日で乾燥させる事が出来ず、扇風機を当てたりとカビが発生しない様に気を使いながらなんとか乾燥させました。
烏梅も殆ど乾きましたが、あともう少しといったところです。

さてさて、紅餅の状況など知りたい方はあまり居ないと思いますので、少々紅花の話を

紅花に含まれる色素の99%は黄色で、その黄色のサフロールイエローは水溶性。
紅のカルタミンはアルカリ性で溶け出しますが、井戸水で「荒振り」「中振り」「揚振り」と三度程水洗いを行いますが、写真を見て頂いても解るかと思いますが少なからず「紅」が溶け出します。
ここで登場するのが、以前になんども説明はしておりますが「植物性の繊維」

今回は木綿を浸しましたが、もちろん青苧も綺麗に紅だけを吸収します。

「花寝せ」の段階でも寝かせながら適度に水を掛けるのですが、その下にも容器を置いて出てくる液は全て集めて木綿を浸します。

写真では鮮やかな色に染まってますが、これは以前から使っている木綿でして、今回一回だけでここまで染まった訳ではありません。ですが、こういった作業で出る「紅」も丁寧に集めるとかなりの量になるんですよ~

浸した木綿や青苧は丁寧に水洗いをして黄色の色素を洗い落として澄んだ「紅」で染める時に使用します。
出番は紅花染を行う、液に雑菌が繁殖せず、井戸水が飛び切り冷たい冬場までお待ちください。

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